2000.9.17オリンピックサッカー日本対スロバキア



score jpn2-slo1
評価
GK楢崎 6.0 (手堅い守りで勝利に貢献)


DF森岡 6.0 (ラインの押し上げが良かった)


中田浩 6.5 (適切なカバーリングと正確なフィード)


中澤 6.5 (背の高いスロバキアの攻撃陣にも競り負けなかった)


MF稲本 8.0 (文句無しの出来、攻守にわたり縦横無尽に大活躍。この試合文句無しのMVP。


明神 7.O (素早いチェックで敵の攻撃の芽を摘む。素晴らしい守備でその後の速攻に結びつけた。)


中村  6.5 (後半、真ん中のポジションに移ってからは、誰にも止められない程の攻撃力。その後の不可解な交代。)


中田英 5.5 (出来は最悪、ミスパスを連発。それでも決める所は決めた。)


三浦 6.0 (後半、ワントップになってからは持ち味が活きた。)


酒井 6.0 (この日の酒井は良かった。攻守に貢献。)


本山 6.O (出番は短かったがチャンスに顔は出した。)


FW柳沢 6.5 (例によって前半は素晴らしい出来。ただし決定機は外した。)


高原 6.5 (後半、カウンターになったらスピードとガッツが活きた。)


平瀬 6.0 (シュートは外したが、チームにエネルギーを与えた。)


トルシエ 5.5 (酒井の投入のタイミングはズバリ的中したが、流れの良い時に活躍していた中村を外す不可解な采配。スロバキアを生き返らせてしまった。この采配ミスが決定的なミスにならなければ良いが...その後の平瀬の投入はバッチリだった。

解説 6.0 (適切に試合の流れを読んでいた。)
アナウンサー5.5 (無難な実況だった。)
審判 4.5 (不可解な判定を連発、レヴェル低いジャッジ)


解説
こういう結果を考えてはいたのだけれどねえ、本当にブラジルが負けてしまって、困ったなあ、勝ちはしたものの、得失点差が気になる今日この頃。
アトランタの時と一緒で、やはり日本は最悪の死のグループに入ってたみたいで、2勝しても決勝トーナメントに行けない可能性が出てきてしまった。
日本もブラジルも南アフリカも共に優勝候補と呼べる程強くって、恐らくこの中から生き残った2つのチームが決勝を争うことになるだろうと思う。


試合は予想通りスロバキアが守りを固めてきてカウンターの戦法。
それでも、日本は柳沢を中心に稲本をからめた効果的な攻めで、決定的なチャンスを何度も作る。
けれどシュートが入らない。
まあしかし、これはいつものこと。
前半は0対0で折り返す。

後半9分、柳沢を下げ、ワントップにし、酒井を投入、三浦を左サイドにまわし、バランスのとれた布陣にする。
この選手交代はタイミングとしても、とても効果的で、この辺りから完全に日本ペースとなる。
1点目は左サイドの三浦の突破から、中田がヘッドで押し込んだ。
中央では2人が完全にフリーになっている完璧な得点だった。

1点取られた為に、スロバキアは攻めに出ざるを得ず、手薄になったディフェンスの裏に飛び出した高原が独走、シュートしたこぼれ球を必死についてきた稲本が押し込んで2点目。
ここまでは、絵に描いたような完璧な展開。
このままいけば、予想通りの3対0か4対0になるのは時間の問題のように思われた。

だがしかし、ここでトルシエが不可解な采配。
本山を投入したのは正論だが、攻撃の中心になって機能していた中村を外してしまった。
テレビで見ていた僕等も、なんで?と思ったくらいだから、やっていた選手達もなんで?と思ったに違いない。
そこから日本はバランスを崩してしまった。

ディフェンスの一瞬の隙をつかれて、2対1。
そこから、中村の居なくなった日本の攻撃を怖いと思わなくなったのか、これでいけると思ったスロバキアが怒濤の攻め。
日本は追加点どころか守備に追われる展開になってしまった。
平瀬を投入して勢いを取り戻した日本だったが、カウンターも決まらずそのままタイムアップ。

うーん1点差か、なんか、かなり厳しくなってきた。
南アフリカとスロバキアの実力の差からいって、南アフリカがまず間違いなく勝つだろう。
そうすると日本はブラジルに引き分け以上がノルマの展開になってしまった。
あそこで普通に、三浦に替えて本山にしていれば、なんということはなく、4対0で勝っていたはずなのに、監督の采配ミスが痛い。

日本は正真正銘本気のブラジル相手に、中田抜きで引き分け以上をめざさなくてはならなくなった。
しかし、やれないことは無い。
恐らく、23歳以下のサッカーで世界のトップ3に入る実力と、明かにトップの攻撃力を日本は持っている。
恐れることは無い、堂々とブラジルを倒そう。
そう、もう奇跡とは言わせない。

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