日本対スペイン



トルシエ監督への質問状


この試合のテーマは守備にあったわけですよね。
で、前半戦は予定通りというかうまくいったと思うのですが、いかがでしょうか?
格上のチームとアウェーで戦う場合、最初は守備を固めて失点しないようにし、相手が点を取れずに焦ってくる後半に勝負をかけるというのは、サッカーのセオリーの一つだと思うのですが、うまく守備が行われていたように思います。
確かに何度か危ない場面もあったけれど、攻撃の起点であるメンディエタとグアルディオラはほとんど止めていた。
日本の攻撃は少ないながらもあったわけだし、スペイン相手にアウェーゲームなのだから、この位のボール支配率になるのはしょうがない。
今回は名波も結構やれていたと思う。
川口は特に素晴らしかった。
何度も言うように気合いが入った時の川口は本当に素晴らしい。
ワールドカップの本戦は川口をお願いします。
後、収穫は右サイドバックの波戸で、なんといっても足が速いというのが良い。
足が速いのでサイドを簡単に抜かれる場面が断然減った。
それに、素早く戻ってくることが出来るので攻撃参加も可能になった。
全ては足が速い(ロベルトカルロス効果)からだ。
彼はこの試合で右サイドバックに定着していくのではないかと思う。
と、まあ、前半は良かったのではないかと思う。

しかし、後半、スペインはラウルやメンディエタ等主力を外して、よりテスト色が濃くなった。
はっきりいってあまり強くないチームに成り下がっていた。
だけど日本はそのまま守備テストを続け、全然攻撃出来ず、見てていらいらするような試合展開になった。
あげくに名波と中田を外して守備固め。勝つ気あるの?
無かったみたい。
攻撃への道を全く閉ざされた日本に怒濤のようにスペインが襲いかかり、あっけなく失点して負けた。
この試合は世間が言うように惜敗では無い。
負けるべくして負けたのだ。
こういう試合運びをするチームは大抵土壇場で負ける。

もしかしてトルシエさんは日本にドイツ的な徹底した守備意識を期待したのだろうか?
一般的に言って、カウンター攻撃の怖くない守備的なチームは、ただの弱いチームである。
本当に守りきりたいのであれば、中田のようなカウンターを狙えるパサーと、足の速いフォワードが不可欠だ。
しかし、本当に勝ちたいのであれば、後半15分位から、本来の日本の攻撃的なシフトにすれば楽に勝てた相手のような気がする。
けれどトルシエさん、この試合はただの守備のテストだったんですよね?
もし、そうでなかったとしたら?
僕はワールドカップの監督は他の人にしたいですね、確実に。

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