こんな本屋が欲しい!!

本屋が好きだ。わくわくする。
知が詰まっている感じ、なんか自分以上のものがあるという感じ。
でも、本当に魅力的な書店(オーナーの知性とか感性とか思想が滲み出ているようなグッとくる書店)と言われると...どれほどあるだろうか??
...ほんの数えるほど... あるか??
大抵何でもそろう大型書店に行って、本の山に圧倒され(笑)帰ってくる、そんな感じではないでしょうか??
魅力的な本屋のコーナーはけっこうあるけどね、担当者頑張ってます、みたいな...
あと魅力的な古書店はちらほらとありますね。


何で町中にある普通の本屋は、可もなく不可もなくな品揃えなのだろう??
本当に良質な本だけを揃えたセレクト本屋がほとんど無いのはどうしてなんだろう??
日本で1年間に出版される本は約5万タイトルくらいあるらしい。
5万...
どれだけの知が、ほとんど誰の目にも止まることなく処分されていくのだろうか?
どうでもいいような内容の本の山のために、良質な内容の本がどれだけ埋もれてしまっているのだろうか??

一番の問題は、本は読んでみないと面白いかどうか分からないことで、見ただけではわからないことだ。
担当者が本を全部読んで、よかったものだけ扱うような本屋、良質な本を分かるようにちゃんと紹介出来るようなセレクトな本屋は作れないものなのか??
そんなことを考えていた折り、INTERACTIVE CLOTHINGが移転することになった。
INTERACTIVE WALLPAPER PROJECTでは、INTERACTIVE CLOTHINGの移転に伴って出来た跡地をセレクト本屋にしたらどうだろう??などという思いつきを実現するためにリサーチを始めた。

すると...直ぐに壁にぶちあたってしまった。
本屋は日販や東販などといった大手取り次ぎとの「取引口座」を開けなければ、事実上本が仕入れられないのだった。「取引口座」を開くためには、立地条件から始まって売り上げ予測やらなにやらものすごく敷居が高いのである。しかも、新規の店はセットで商品が入れられてしまうみたいなのだ!!...ということは、全くセレクトショップにはならないのだった。

ということは、INTERACTIVE WALLPAPER PROJECTの目的は、本屋がやりたいわけでは無く、あくまでも良書を産み出す仕組みを応援したり、グッとくる本を読んで感動したりわくわくしたり成長したりするためである。というそもそもの主旨が実現できないことになる。

だから、まともな本屋を目指そうという志の高い人達は、必然的に古本屋にならざるを得ないんだ...
それで、古本屋の方が魅力的な小さな店が多かったのか!!合点だ。
...が、しかし、古本屋では、せっかくの良書を儲からないと言いつつ頑張って作っている人達を支援出来ないではないか??それに、品揃えが限られてしまうぞ!!

これだけコンピューターとネットワークが発達した世の中なんだから、もっとALTERNATIVE(主流と違う)方法が出来ないものでしょうか??

そんなわけで、INTERACTIVE WALLPAPER PROJECTのセレクト本屋プロジェクトでは、そんな理想的な街中の本屋の出現を目指して、様々な人達に、こういうのが実現できないのか?実現するにはどうすればよいのか??を問うてゆこうと思います。
私達プロジェクトチームの大部分は、本は好きだけど、ほとんど何も仕組みの知らない素人です。だけど、それ故に、本気でやれば様々な常識をうち破った画期的なシステムが出来るのではないかと楽観的に前向きに考えております。

そこで、まずいろいろリサーチしてみました。




プロジェクト1  ヨーロッパの魅力的な本屋のリサーチ

ヨーロッパには魅力的な本屋が数多い。
まず、ウインドーが素敵だ!!
これが本屋!?みたいな色とりどりの美しいディスプレー。漂う文化の香り。時には渋く、時にはカラフルな本屋。
ま、字がほとんど読めないので、本当にグッドな本を売っているのかどうか?は定かではないのだが...

それでも、店主の個性の感じられるセレクトな本屋が沢山ある。
とりあえず、そんな魅力的な本屋をカメラに収めてまいりました。自らの目でご覧あれ!!




#アムステルダムのSPUI広場にある本屋はとても素敵だ。
インディペンデントなカルチャーマガジンや展覧会のカタログなども置くアートでカッコイイ左半分と、人文科学系のシックな右半分が絶妙のバランス。ディスプレーには、なぜかスニーカーが!!

#アムステルダムで、アート系と言えば、BOOKIE WOOKIE アーティストが1点1点作ったようなどこにも売っていない本達が所狭しと並ぶ店内は、マニアには涙物です!!ショップカードや包装紙もシルクスクリーンプリントだ。本屋の一つの究極の姿を見る思いがします。運河沿いのヨルダーン地区と呼ばれるあたりや、ミュージアム広場周辺に、グッとくるたたずまいの店多し。

#アントワープの本屋と言えば、COPY RIGHT。
そのセレクトと内装のセンスの良さで他を圧倒する。他のエッジの効いたアート本屋を寄せ付けないシックな感じがたまらないです。本が欲しくなる本屋の一つの頂点でしょう。

#パリのアート系と言えば、la hune 
深夜までやっている・しかもサンジェルマンデプレにあるということで、利用客多し、ワタクシも良く行く本屋です。とにかく種類が豊富で居心地よい本屋の鏡です。1階が人文系で2階が建築・デザイン・アート関係。

#パリのオデオンにあるVIGOT MALOINEという本屋のディスプレーは本当に毎回圧倒させられる。辞書とか堅い本を使って芸術と呼ぶに相応しいウインドーディスプレーを作りあげる手腕に脱帽!!オデオン・サンミッシェル界隈は本屋を覗くのがとても楽しいです、まさしく知と文化が詰まっている感じ。

#写真には出てないですけど、CULTUREというマレのバーゲンブックスにはまってる人は多いと思う。あそこは宝探しの殿堂という感あり。


プロジェクト2  とりあえず、本を集めてみる・置いてみる。


とりあえず、自分達が影響を受けた本や良かった本を、自分の蔵書その他、鈴木収春氏が手掛けるオンライン古本屋"ECO DEC"の蔵書等を駆使してお店に置いて紹介していこうということで、contemporary creation+では本を置いています。そして、これから売っていこうと思っています。
これらの本達が人の心や行動に影響し、結果的に様々なものごとを引き起こしてゆくことを期待して...


プロジェクト3 未来

INTERACTIVE WALLPAPER PROJECTが夢見ているお店は、ちょっと辺鄙な場所にあって深夜まで営業しており、天井が高く、両側に天井までびっしり本が並んでいて、中央にシックな洋服や雑貨・家具などがあり、美味しいお茶やお酒がちょっと楽しめるような、そんなお店です。
これを近未来(一応3年後を目指しています)に実現したいと思っています。

この計画に乗りたい方・支援したい協力したい方は、是非INTERACTIVE WALLPAPER PROJECT メールgento@int-wp.net までコンタクトしてみて下さい。
あなたのやる気が、本当にちょっと良い未来を実現するかもしれません。



新刊書店も、バーゲンブックスも、古本屋も、街のブックスタンドだって、もっと色々あっていい街の本屋。
カフェが本屋だって、自宅が本屋だって、骨董屋が本屋だって良いのではないでしょうか?本があればもっと拡がる世界がある。
これからはただモノを売っていくだけでは無い、そのもっと奥深い部分をやりとり出来るそんなショップや人が増えていく、そんな未来を目指しませんか??

TEXT+PHOTO+GRAPHIC by gento.m.a.t / INTERACTIVE WALLPAPER PROJECT

gento.m.a.t PROFILE
1970年東京産まれ
大学卒業後アパレル勤務の後、1999年アートウェブINTERACTIVE WALLPAPER PROJECTを立ち上げる。
2001年デザイナーズセレクトショップINTERACTIVE CLOTHINGを吉祥寺に開店。
2004年2月に大正通りに移転してcontemporary creation+を開店。
バイヤー、スタイリスト+文化・芸術活動仕掛け人。
本屋といえば、学生時代に吉祥寺駅ビルロンロンにある弘栄堂書店でバイトしたことあり。(笑)





contemporary creation+
contemporary creation+communication development
postcode 180-0004 #101 2-31-2 kichijyoji-honchyo musashino-city tokyo japan
tel/fax 0422-20-8101 e-mail gento@int-wp.net http://www.int-wp.net
open 12:30-21:00 close wednesday,friday

#INTERACTIVE CLOTHING  #INTERACTIVE WALLPAPER PROJECT  #bridge records


今、売ってる本の詳細はこちら

04

LIFE

05

IDEA

世界を構成する根本的な原理が知りたいと思う。(かなり本気 笑)