PAU/ポー

帰ってきたぜフランスへ、ってなわけで、言葉がまたもややっかいになっています。
どうしても スィルヴプレ が出てこなくて ポルファボール になってしまう。
ついこの前までスペイン語やポルトガル語が分からなくて悩んでいたのが嘘みたい。
いやはや慣れとは恐ろしいものですね。
ポーにやって来たのはピレネーを見るため。
でも、遠くは霞んでいて見えない。
意味がない。

街自体は、それ程どうということの無い小さな街だ。
こじんまりとまとまっている。
街の外れまで行くと城があって川が流れている。
でも、なんかふと、いい感じだなと思う。

ホテルは安かった。
シャワー付きで100フラン(1フラン約20円当時)で結構小ぎれいな部屋。
そして何と言っても素晴らしかったのが、この日入ったレストラン。
まず前菜にスープドポワソン(魚介類のスープ)を頼んだら、うまいのなんのってムール貝にエビにラングスティーヌまで入っていて量もたっぷり。
すっかりスープドポワソン大好き人間になっている。
メインはカレイのクリームソースで焼き具合もグッド。
付け合わせのポテトもとてもおいしい。
これで68フランは大変なお値打ち価格でしょう。
おもわずデザート(カシスのソルベ)まで頼んでしまった。

こんなにおいしくて、しかも安いレストランなのに客が全然いないのはどういうわけだ?
思うんだけど、客の全然入ってないレストランの方が断然うまいものを食べさせる所が多いような気がする。
一方町中のツーリスティックなレストランは人がいっぱいだった。
なんかまずそうだけど...でも、きっと雰囲気を楽しみに来てる人達なのだろうと思う。


ところで、ポーと言えばF3000を市街地で行っているサーキットでもある。
何しろ、駅の目の前からあの赤と白の縁石があるのだ。
こういう所に住んでいたら、絶対に走り屋になってるなと思っていたら、目の前をルノー5が猛烈な勢いで通り過ぎた。
やっぱり!!

高台にある街というのはなぜ夕暮れがこうも素晴らしいのだろうか。
なぜこの街がリゾートとして人気があるのか一瞬にして肌で感じる。
この空気感は他では代え難いものだ。
ピレネーの山々は見えないけれど、しかし、立ち尽くしてしまう。

ベンチにはやはり夕暮れを楽しむ人達が沢山いる。
夕食を食べ終えてから夕暮れを楽しむというのは、なんて素晴らしくて贅沢なことなのだろう!!
これって、人生における最も素晴らしい時間の使い方の一つなのではなかろうか?と思ったりもした。
日本にもサマータイムがあれば...
この風景と空気と色を感じただけでポーに来たことに満足している。
オヤスミ!!

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