お金について考える。



お金って何だ?

よく、金が全てじゃない、とか、結局金が全てだ、とか言う人っているじゃない?
でも、どちらも、どう考えてもおかしい。

そもそも、お金というのは価値尺度(ものやサービスを交換するための基準となるものさしのようなもの)であって、お金そのものに良いも悪いもない
それは交換しやすくするための単なる共通の基準なのだから。

だから、金で買えない価値があるというのも、実際には、価値を交換する両者の基準が大幅に異なる為にうまくいかないだけの話しだ。

自然破壊や環境問題なんかに関しても、お金に換算してみると実は非常にわかりやすい。
人はよく、自分の利益のために自然を破壊するが、実際に自分達が得た利益と自然を破壊して失った利益を比べてみると、ほとんどの場合、圧倒的に失ってしまった利益の方が大きい。

それでも、未だに多くの人々が自分の利益のために自然を破壊しているのは、自然のもたらすものが、自然に勝手にやってくるものと思いこんで、明かな過小評価に陥っている為である。
でも、その自然を失ってみると、それらがやってくれていたことを自分達が代わりにやろうとすると、とてつもないお金がかかる(つまり価値が高い)ことに気付いて愕然とするのである。
であるからして、何かを行うときは必ず、それらを失ってしまって損なわれた価値を明確にすべきなのだ。

例えば、ある人がいっぱい働いて沢山のお金を儲けて30億円の豪邸を建てたとしよう。
この人が忙しいが故に自宅にいるか仕事場にいるかしか出来ないとして、30万円しか持ってないけど、時間に余裕があってあちこちの美術館や自然の中にいったり出来る人がいたとする。
いったいどっちの人が多くの価値を実際に保有していると言えるだろうか?
僕は明かに後者だと考える。

なぜなら、例えばルーブル美術館は絶対に30億円では作れないからで、そこにいつでも行くことが出来る価値というのは実は途方もない金額に換算されるべきもので、それは自然についても同じだ。
いったいどこの誰が30億円で美しい山や川を作ったりできるというのだろう?

個人のレベルで作れる、金で買えるレベルのものなど本当はたかが知れているのだ。
みなさんも、何かを選択する前に一度お金に換算して考えてみると良いのではないだろうか?

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