マイカフェが欲しい!!

A.K laboにカフェが出来る。それもギャラリー併設と聞いて、それなら最初の特集はCAFEにしたらいいんじゃない?(笑)
...ということで、今回の特集はCAFEです。

INTERACTIVE CLOTHINGのバイヤー、ワタクシgento.m.a.tがヨーロッパ仕入れの際によく利用するマイカフェを中心にスナップを撮ってきました。

A.K.laboのカフェも出来たばかりですけど、もっともっと良いカフェにしていきたいですねー。みなさんも是非マイカフェにして下さい。

CAFE 展 EXHIBITION の詳細は こちら


今は空前のカフェブームといわれているらしい。

でも、個人的にはまだまだうーん...て感じのものが多いと感じる。



まだスターバックスが日本に上陸していなかった頃、カナダ(だったかな?)で体験した時はたしかに衝撃的だった。
こういうのが欲しいとも思った。

ヨーロッパでもある時期(1990年代の終盤)雨後の筍のようにこの手のコーヒーチェーン(コーヒーカンパニーやセガフレードザネッティ等々)が出来たことがある(主に北部ヨーロッパ)が、結局ブームは直ぐに去ってしまったみたいだ。



これはなぜか?と言うと...

1,もともとヨーロッパではコーヒーが美味しくて安かったから。

ちなみにパリで立ちのみでCAFE NOIR(エスプレッソ)を頼むと1杯約1ユーロ(約140円)
イタリアでも同じような感じ。

この値段なら一日何杯も飲んでもふところが痛くない。
コンビニや自販機でジュースやお茶を飲むのと変わらない。



アメリカのいわゆるアメリカンという黒い液状の物体(コーヒーと呼ぶのがはばかれるような薄い味のコーヒー)も1ドルしないくらいで大変安いけれど、恐ろしく不味かった。

あまりにも不味かったが故にスターバックスが相対的に美味く感じられ、爆発的に流行ったのである。

ヨーロッパではもともと美味しいエスプレッソを皆飲んでいたので衝撃的でも何でもなかったのだろう。



2,昔ながらの様々なカフェが生活に根付いた文化のレヴェルまで達しているから。



簡単に言うと、スタバよりもいけてる店がいくらでもあるからという単純な事実ですね。



翻って日本ではどうだろうか?

日本のカフェはいわゆる喫茶店だった。
その転換が訪れたのはドートールコーヒーの出現によってである。
これはドイツのカフェを模範にしたものだそうで、180円で気軽に美味しいコーヒー(宣伝文句)を出した。

これは日本のカフェにとっては革命的な出来事で、アメリカにおけるスターバックスの出現に近いものがあったと思う。

ドトール以降、カフェはもっと身近で日々の暮らしの中に根付く段階に入ったと思う。



では、なぜスターバックスが流行ったのか?というと、これはお洒落な感じがしたからだと思う。

ドトールが庶民的な感じがするのに対してスタバはもっと若くて新しくてデザインコンシャスだった。

味の評価をしてみると、エスプレッソはアキラかにスタバの方が美味しいと思う。

もっとも、日本ではほとんどエスプレッソは売れてないらしいのだけど。カフェラテやカプチーノの元に過ぎない評価をされているらしい。(コーヒー好きには悲しい事実)

カフェラテはミルクが多いか少ないかで好みの差が出るというレヴェルだろう。



もうひとつ指摘しておきたいのは、スターバックスにおけるコーヒーの良い香りのことだ。これはスタバを美味しそうに見せている決定的な要因の一つとなっているであろう。

ただ、実際には変てこなフレーバーコーヒーみたいなものが売れているのをみると(キャラメルマキアートなんて何だ?あの甘ったるくて気持ち悪い飲み物は!!)本格派の香りを漂わせるマクドナルド的なものとして流行っているのだと思う。



それから、最近ブームになっているいわゆるカフェ本が流行らせた感じのカフェ。

コーヒーが500円から600円とかなり高く(この価格帯はいわゆるドゥマーゴとかフロールとか高級カフェのプライスだ)

料理はフュージョン系と呼ばれるいろいろな要素をごったにしたオリジナル料理が多く、売りはインテリアだったりすることが多い。

こういうのが流行ったのは、現実的に我々の住処が狭く、たまにはこういう空間でリッチな気分で過ごしたいと思ったからというのと、居酒屋やバーのオルタナティブとしての需要があったからだと思う。
まだまだ観光的なデートスポット的な気分で訪れる所も多く、生活に根付いたか?というと?な感じは否めない。



ヨーロッパのカフェは完全に生活に根付いたものである。



朝は労働者や通勤途中の人が店主と挨拶を交わして、カフェを一杯。ついでにパンを食べる。
その後はおやつやサンドイッチなどの軽食やランチを売り、午後のひとときを談笑して過ごす人達にドリンクをサービスし、夕食とお酒にエスプレッソ...夜は長い。

かなりの人達はマイカフェを持っており、たまに行く特別なカフェとか、ショッピングの時、演劇やアートを見た時に寄るカフェとかを自分の地図に刻み込んでいると思う。



カフェの立地を見てみると、大抵異なる客層をターゲットにしたカフェがいくつか並んでいて、みんなそれぞれ自分に最もフィットするカフェを選んで通うように出来ている。



その1,労働者おやじ系カフェ


作りは昔ながらのカフェでカウンター中心、タバコ屋やロト(宝くじ)売場を兼ねている所も多く、大抵、我体のいいおやじがカウンターで店のおやじと喋っている。
煙草率高し。
値段は安め。
良く売れるのはエスプレッソとビールとワイン。
食べ物はあまり無いところも多い。
ブラッセリーも併設しているところは煮込み系とか伝統的な食べ物が主力。
トイレはトルコ式が多い。
僕はたまに行くとなぜかわくわくする(笑)カウンターでカフェノワを飲んでさっと去っていくのがカッコイイとひそかに思っている。嫌いじゃないぜ!!



2,超お洒落系カフェ

アパレル系が経営していることが多い、見た目重視のデザインカフェ。コスト兄弟のカフェとかバルバラビュイカフェとか...モダンデザインだから、世界中に似た感じの店がある。業界人のたまり場。
なぜか味はイマイチなことが多い。(見た目重視だからか?)メニューにはフォワグラとかトリュフとか、にわか金持ちが好きそうな素材が並ぶことも多い 笑。



3,エスニック系カフェ


ヨーロッパの都市はどこも人種のるつぼ。それぞれの国の人が集うカフェがある。
国によって千差万別だけど、内装は安っぽいものが多いが、値段も安いものが多い。
味も様々。



4,音楽系若者カフェ

街の盛り場に行くと必ずあるのが、この手のカフェ。
食べものや飲み物に気を使っているとは思えない。
大抵大音量で音楽(ラップかハードロックかダンスミュージックのどれか)を流していて、明け方まで営業している。
ゲームを置いているところも多い。
客層は入れ墨レザー系から、ヒップホップ系、いけいけ姉ちゃんまで、その音楽の種類によって様々。
盛り上がるところは大変盛り上がるが、がらーんとした店もある(笑)

格好いいクラブとはちょっと違う場合が多い(笑)



5,老人系カフェ


店は落ち着いた作りでクラッシック。または花柄や木目使いや表に花が咲いているなんてことも。
客層はかなり高齢(白髪多し)みんな暇なのか、昼間から話しに花が咲いている。
食べ物は刺激が強くなくクラッシックな作りなのでけっこう美味い。
ぎすぎすしてないので、旅で疲れた身体を休めるには案外いい。ただ、あんまりだらしない態度だと怒られる(笑)




6,おばさん系カフェ

パン屋を兼ねているところが多い。大抵は夕方までの営業のランチカフェで朝からやっている。
値段も安くスープやサラダなどヘルシーなものが多くてパンも充実しているので重宝する。
子供を送り迎えに行った帰りのママさん達や近所の人が溜まる。
パリなんかだと、パン屋のカフェかサロンドテの形態になる。オランダだとランチカフェ。



7,クラッシックなビッグカフェ


サンジェルマンのドゥマーゴやフロール、それにフーケなどに代表される赤や緑のテントの昔ながらのカフェ。
大きい駅前とか、交差点とかによくある。
場所によるけど値段はちょっと高めで、サービスはよく訓練されているか、おざなりかのどちらか。
味も美味いところもあれば悪いところもあって判断が難しい。満足感もまちまち。
だけどアントワープのフーケは大好き。
エスプレッソ 2.25ユーロで大きめのエスプレッソとクッキーとミニケーキとホイップクリームが銀色のお盆に載って出てくる。かなりリッチな気分になれて良い。
良いグランカフェは旅の醍醐味です。



8,クラッシックなスモールカフェ。


日々の暮らしにもっとも馴染むのがこの手のカフェ。
僕は勝手に
お洒落度と知的度で選んでいる。
僕の場合、ちょっとお洒落で知的な香りがしてカジュアルで居心地の良い、値段も高くないカフェ。
それがマイカフェの条件です。

そういうカフェは大概カフェの店員も気が合いそうな人が多いので気楽です。
出来ればカウンターでも椅子席でもどちらでも居心地が良いのが理想ですね。
この手のカフェで一番好きなのが、アントワープのMAREとパリのL'AUTRE CAFE


僕等の生活にカフェ文化が根付くにはこういった様々な種類のカフェがその地域の様々な人々に利用されていって、会話が交わされていって出来上がるものだと思います。

日本の喫茶店というのも相当レヴェルの高いところもあるみたいだし、今あるカフェで良いなら積極的に利用して、無いなら作っちゃおう!!

なんといっても、一番品質のよいコーヒーや紅茶のかなりの部分は日本が買いあさっているのである。日本人は凝り性だから。



ちなみにワタクシは外ではほとんどコーヒーを飲まない。飲む時はエスプレッソかカフェラテにする。
なぜかというと、自分では美味しいエスプレッソが作れないから。


ふつうのコーヒーなら話しは別です。
ドリップで煎れた自分が作るコーヒーの美味さには、多分有名ブランドが束になっても敵わないのではなかろうか?と思ってみたりします。
コーヒー豆何を買っているかは秘密です。
数が少ないので無くなると困るから。

もちろん、お家のカフェもいいものです。




生活のまわりにマイカフェ作りたいですね。

現在「マイカフェ」を作っています!!

詳しくは こちら

A.K labo EXHIBITIONに登場するカフェ


L'AUTRE CAFE
62rue J.P.TIMBAUD 75011 PARIS FRANCE

PARIS で一番CAFEの多いカフェの街11区オベルカンフ周辺でも一際光る名カフェ。
いつもステイしているアパートメントホテルが近くにあるので、パリに行ったら必ず立ち寄るマイカフェです。
気取らず、ゆったり落ち着けて、でもどこかお洒落で格好いい。音楽もカフェもスタッフもナイスです!!特にここのスタッフのお姉さんは、よくカウンターに腰掛けてカフェ飲みながら新聞読んでいたりするのですが、でも、お客さんが来るとさっと注文を取りに行ったりする。それがやけにカッコイイのです。


PHOTO+TEXT by gento.m.a.t INTERACTIVE WALLPAPER PROJECT
www.int-wp.net


CAFE RESTAURANT MARE
NV BOURLA KELDERSTRAAT 3 2000 ANTWERPEN BELGIUM


MODE と ARTの街ANTWERPで最も好きなカフェがここ。
アントワープファッションの中心地にも近く、劇場も目の前にある立地なのでよく利用します。最近改装したのですが、個人的には改装する前の方が好きでしたねー。お見せ出来ないのが残念です。オススメは日替わりのスープ。大きな銀色のボウルで出てきて、お皿に3杯分くらいあります。味もgood!!おいしいパンとバターも付いてこれで4ユーロ(約600円)はお値打ちです。料理の美味しいカフェって実は凄く少ないので貴重な存在です。


PHOTO+TEXT by gento.m.a.t INTERACTIVE WALLPAPER PROJECT
www.int-wp.net

CAFE DE LA EPOQUE
GALERIE VERO-DODAT 75001 PARIS FRANCE

19世紀に栄華を誇ったパリの名パッサージュ(屋根付きの商店街)の中で、当時の面影を一番残した美しいパッサージュ「ギャラリーヴェロドダ」。
やっているのかやっていないのか分からないような画商や楽器屋などがひっそりと佇んでいる古き良き姿はここでしか見ることの出来ない貴重なものです。
そんな美しいパッサージュの入り口にあるカフェ。ここも使い込まれて磨き込まれた歴史を感じさせる調度品やたたずまいが嬉しい。
エスプレッソはイマイチだったですけど(笑)

PHOTO+TEXT by gento.m.a.t INTERACTIVE WALLPAPER PROJECT
www.int-wp.net



LIFE CONTENTS

GALLERY+EXHIBITION