INTERACTIVE WALL PAPER/PARIS ANTWERP AMSETERDAM DUBLIN 1998-1999
PHOTO-GRAPHIC/gento.m.a.t
何かを伝えるために貼られた壁のポスターやフライヤー、ペインティング。それらは、然るべき期間が過ぎれば、記号(告知)としての意味を失ってしまう。
しかしながら、そうしたポスターは、風雨にさらされ、人の手によって剥がされたりしながら、わずかの期間生きながらえる。
そのようなポスターが人をひきつけるのは、美そのもの、によってである。意味など必要のない美そのもの
もちろん、その美は一瞬のものである。その美しさはすぐに朽ち果ててしまうだろう。
僕は、数々の美に、数々の街角で出会う。
それらは誰がつくったのかも定かではない、人と自然のインタラクション(相互作用)によってつくられた美である。
僕はそれらを切り取って保存する。
そして、それは美そのものとして再生される。
それは、厳密な意味でのリサイクルではないかもしれない。
しかし、本質的な美そのものを写し取ることが出来たならば、その魂ともいうべきものは再生されるのではないだろうか。
僕等は、それを着ることも出来る。街角に立って風景の一部になることだって出来る。
それに意味さえ与えることだって出来るかもしれないのだ。
text by gento.m.a.t 1999
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