コンフェデフランス大会
JAPAN VS NEWZEALAND


先発メンバー
GK 楢崎
DF 山田、坪井、宮本、三都主
MF 中田英、遠藤、稲本、中村
FW 高原、大久保

2年に1回の大陸チャンピオンによる世界一決定戦というFIFAのうたい文句とは裏腹に、ワールドカップの前哨戦だった前回の日本大会は力の入るチームが多かったけれど、今回は狭間の大会ということもあり、ビミョーな大会なのは事実。

... とはいえ、前回準優勝国として、世界の強豪と真剣勝負出来る場は、ワールドカップを除いては他に無い日本は気合いの入る大会だと思う。

キリンカップの時にジーコ監督が述べていた通り、先発メンバーはパラグアイ戦の先発メンバーとほぼ同じ(稲本を除いて)となった。

パラグアイ戦の出来が良かったこともあるが、この大会は日程に相当無理がある(中1日ずつで3試合)ため、ターンオーバー(選手を入れ替える戦い方)が予想されてのメンバーだと思う。

相手はサッカーの世界ではかなり無名のニュージーランド。ラグビーのワールドカップを控えてかの国では、サッカー所では無いとは思うが、その実力はいかに。

このニュージーランドというチーム、前回のコンフェデで対戦したカナダと印象がだぶる。でも、カナダの方がもう少し強かったかなー??

前半戦日本は実力差通り、圧倒的に押し込む展開。
パラグアイ戦もそうだったけれど、この新生日本代表とも言えるメンバーはバランスが良い。
ボランチの位置に遠藤と稲本という守備的なバランサータイプを配したこともあって、中村と中田英の攻撃力がうまく引き出されている。

思えば日本が準優勝したワールドユースの大会でボランチを組んでいた稲本と遠藤。あの時は攻撃的な位置に小笠原と小野が入っていた。
それが中村と中田英に変わった今回。
役割分担が実にうまくいっていると思った。

そして、フォワードの二人、高原と大久保と攻撃的MFの中村と中田英がうまくボールをキープ出来るからためが作れて、結果的にディフェンスの押し上げもうまくいき、中盤が間延びしないからプレスも効くし、こぼれ球も拾えるから素早い攻撃が出来るのだろう。

アルゼンチン戦までの中山と鈴木の2トップではボールをキープしきれなかったから、ディフェンスも押し上げられず、結果として中盤が間延びしてしまってやりたい放題攻撃されてしまったということは、ジーコ監督の言う通りだと思う。

前から思っていたのだが鈴木と中山の組み合わせはいただけない。2人とも良い選手なのだがタイプが似すぎている。
はっきり言うと技術が不足しているのでボールをうまくコントロールすることが出来ないのだ。他の部分は非常によい部分は持っているとは思うけど...

だから、どちらかを出すのであれば、必ず違うタイプ(高原や柳沢や大久保みたいな)と組み合わせるべきだと思う。
ジュビロで中山と高原のコンビで、鹿島で鈴木と柳沢のコンビで結果を出してきたのは偶然ではないと思う。

...で、この試合、タイプの違う2人のフォワード 本格派のストライカータイプである高原と動きだしとドリブルの得意な大久保、それにファンタジスタタイプの俊輔とトップ下のゲームメーカータイプの中田英という異なったキャラクターの選手が有機的に攻撃を組み立てていたように思う。

もしかしたら、この4人が黄金のカルテットかもしれない。

この4人の連携による崩しで中村がワザありゴールを決めた1点目。

その4人に対して、効果的なサポートをするボランチの2人、稲本と遠藤。
それに時に最前線まで顔を出してゲームメイクする左サイドバックの三都主。

そんな攻撃の中から持ち込んだ中田英の強烈なミドルシュートを決めた2点目の他に決定的なチャンスが何度もあった。
そのチャンスに決められず、1点差で前半を折り返し、相手のペースにはまっていた時のチームリーダー中田英のゴールは大きかった。

右サイドの山田はバランスを見ながら、左サイドに偏った攻撃をする中で必然的に空く右サイドのスペースを突き3点目の中村への決定的なクロスを送った。
必然的な流れの3点目だったといえると思う。

宮本と坪井というセンターバックの組み合わせも非常に良いと思う。
頭脳的で駆け引きの上手い宮本と足の速い坪井というのは、武器になりうる。

これも前から気になってしかたが無かったのだけど、森岡と秋田のコンビは良くないと思う。
なぜかというと足が遅すぎる。
どちらかが松田か坪井ならばもっと良いコンビネーションになると思う。

もっとも、坪井がもっと強い相手と対戦した時にどうか?というのは、まだ未知数だ。

そしてゴールキーパーの楢崎、1点差で前半を折り返し、相手のペースにはまっていた時のニュージーランドの決定機をスーパーセーブで止めたことは、この試合を決定づける活躍だったといえると思う。

いずれにせよ、大きな期待を抱かせるに充分な新生日本代表の船出となる試合だったと思う。

ひょっとすると、この大会、ひょっとする...  かもしれない。

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