ワールドカップ2002 いよいよ開幕!!

いやはやフランスが負けるとは!!
一番強いチームが、一番上手い選手がいるチームが勝つとは限らない、それがサッカー。

フランスが負ける兆候はあった。
直前の親善試合。フランスがほぼ無敵だったホームでロシアと引き分け、ベルギーに負け、韓国に乗り込んでのアウェー戦でも韓国に対して後半までリードを許す展開。
こんなこと去年までのフランスには考えられなかったことだ。

一番考えられるのは疲れだ。
フランスの主力選手が所属するのは欧州の超有力クラブばかり。
ヴィエラ、アンリ、ウィルトール、ピレスといった中心選手の所属するアーセナルは、終盤まで優勝争いをしてプレミアリーグ、FAカップの2冠を勝ち取った。
この過程でピレスは負傷、ワールドカップには出れなくなった。

今、負傷中のジダンが所属するレアルマドリーも、スペインリーグ、スペイン国王杯の2冠を最後まで争い敗れたものの、さらにチャンピオンズリーグを制した。

エースストライカーのトレゼゲは、イタリアのユベントスでスクデットとコパイタリアを最後まで争い、スクデットを獲得。

このようにフランスの主力選手の活躍はまさに凄まじいのだが、シーズンの最後まで全力でプレーせざるを得ない状況が、選手を疲労させ、ワールドカップへ向けた調整を困難にしている。

クラブのタイトルを争っている最中の代表の試合は、怪我や疲労の心配から全力を出さないようになり、それがチームの強さにも影響を与え始める。

ジダンが居なかったことが敗因の一つに挙げられているが、去年のコンフェデレーションズカップを思いだしていただきたい。

ジダンやプティトレゼゲといった主力級を欠きながら、それでもフランスはとてつもなく強かった。

これは一つにはやはり、アーセナルが去年は無冠に終わり、体調を整えて大会に望めたことが影響していると思う。
ヴィエラ、アンリ、ウィルトール、ピレスの攻撃陣は、たとえジダンがいなくとも、充分通用するベストバランスなのだ。

ジョルカエフにジダンの代役を勤めることは出来ない。
けれど、フィーゴのいるレアルがジダンが居なくとも強いように、ピレスがサイドで活躍する布陣ならば、フランスは強い。

ピレスとジダン、二人の中盤の抜けた穴は大きい。

セネガルが強いというのも、もちろんある。

長丁場を勝ち抜くには層の薄さが気になるけれど、1試合だけなら相当に強い。


フランスはセネガルが仕掛ける守って速いカウンターのサッカーは見事にはまった。
丁度、バレンシアがレアルを敗る時のように...

フランスのように組織的で攻撃的なチームを倒すには、強く守りカウンターのスピードで、手数をかけずに攻めるというのが最も効果的である。
日本がノルウェーやセネガルに手こずった(完敗だった)のも同様の理由からだ。

しかし、カウンターのチームは攻めてこないチームにはもろい。
デンマークやウルグアイを破ることが出来るか?はまた別問題である。

強豪揃いのA組、まだまだわからない。

フランスがよもや一次リーグで敗退して日本に来ないなどということは、なんとしてでも避けてもらいたい。

せめてもの救いはフランスの次の相手がウルグアイなこと。
これなら勝てるだろう。
これがデンマークだったら怖かった。
デンマークは典型的な大物食いの好チームだ。この国も強い。

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